船山裕士って誰?
秋田ノーザンハピネッツにとある選手が入団した…
船山裕士って誰だよ?練習生?期待できねえな
しかも埼玉ブロンコスからって…
大抵の人はそう思ったはず。ていうか思わなければおかしい。
正直すまんかった。
いやこの人、想像以上に活躍するやないかーい!
実際は
とんでもないラッキーボーイだった訳である。
今回は何故彼がここまで成長出来ているのかを記事にしようと思う。
事の始まりとして…
無名の彼がb2首位のチームに抜擢されたのは運だ。それは間違いない。
昨年12月20日
ハピネッツは1人のビッグマンが怪我をしてしまい、ベンチ登録から外れることになった。
この辺りの時期はシーズン半ばの補強期間であり、移籍ニュースにブースターは心を踊らせることになる。
ハピネッツも外国籍のフィッツ・パトリックを外し、クリス・カヨールを仲間に受け入れた。
だが、それに加えてハピネッツの場合は、身長2mもある日本人選手の代わりを探す必要があった。
秋田はプレイタイムのシェアを重視するチームであり、日本人でインサイドを守れる選手がいなければ外国籍センター陣を疲労させてしまうからだ。
おまけにハピネッツは全選手にハードワークを求めるので、スタミナ管理的な意味でも是非とも欲しい人材である。
だが、この時期に貴重なビッグマンの日本人を連れてくることは、不可能であり(他チームが離すわけない)
インサイドの選手は諦めて、どこのポジションでも良いから、優秀な特別指定選手を手に入れて、チームを回すのが一番現実的な選択肢だった。
だけど、ハピネッツはどっからか船山君を拾ってきた。
ステータス的には
年齢←まあ若いね
ポジション、PF←お、まだ4番で使える選手なんて見つけられたのか
身長188cm←若干、小さいな…
埼玉ブロンコス練習生←ああ(察し)
で、冒頭の感想になるのは普通だと思う。
正直、妥協案にしか考えられなかったし、本人も取ってもらえたのは思いがけないことだったんじゃないか。
ペップは可能性があるなら絶対に4〜5番取れと明確にチームに伝えた可能性も考えられる。
ここから本題
まあそんなこんなで突然実戦投入された船山君。
普通なら、ほんの少しの時間、誰かが休めるぐらいの時間が稼げれば良く、大抵プレータイムはそんな長くもらえない。
だが、入った先はハピネッツ。
- ハピネッツはチームで戦うスタンスだった(純粋な個々のスキルだけが重視されない)
- タイムシェアを重視するため出場機会が嫌でも与えられる
- ディフェンス主体のチームだった
- 四番という本来のポジションでプレーできる
- あの、マッチアップ相手外国籍なんすけど……→ペップ「知ってる。行け」
以上の理由から試合に積極的に投入されることになる。
もちろん、試合に出るだけじゃダメ。活躍しなければプレータイムは伸びない。
船山は想像以上にディフェンスが良かった。
- 彼は身長が大きくないが、重心が低いことによるファイトを怠らない。
- オフボールの動きに惑わされず、自分のマークマンにしっかり追従できる。
- ハピネッツの戦術理解ができて、自分の役割に専念できている。
- 外からの1onの状況で簡単にボールに振られない(安易にフェイクにかからない)。
良いところは十分あって、彼が活躍するには十分だった。次第にペップも船山は使えると認めて行くことになった。
そして、彼は成長していく。
相手が外国籍やどんな選手であっても、チームがどんな状況であっても、試合に出て様々なレベルを体感できているからだ。
上記に並べた良い点は、全て駆け引きによるところが多い。
だから、彼に必要なのはとにかく経験で、ハピネッツは成長のための良い材料を提供していたのだ。
どんな御託をならべようが、スポーツ選手は
試合に出なきゃ成長できない。
練習生じゃ成長は限られていて、船山は叩けば伸びる可能性を持ったままだった。
様々なレベルの体感は経験として彼を伸ばし、
次第に彼のプレータイムも伸びて行くことになる。
彼の成長が顕著に目に見えたのは2018年3月の愛媛戦だったように思える。
マッチアップ相手は、b2トップの得点力を持つタプスコット選手だった。
純粋なインサイドではサイズで負けるものの、単純な1onで簡単にチャンスを与えなかった。
結局、15分ものの出場時間でハピネッツのディフェンスを担当し、相手チームへの体力消耗をさせ、第1第2ゲームの勝利へと繋げた。
そのもがきながらプレーする姿は俺の中で印象的だった。
そして遂にペップは先日の奈良戦で船山について触れる。
インサイドでも活躍できる中山が欠場したのだ。インサイドの守りを任せられるようになった船山は頑張るしかなかった。もちろん体格の全く違うセンター相手にもだ。
<今節は中山選手が欠場したことについて>彼のような選手を欠いたことはもちろんチームにとって影響はあります。ただ今日は選手それぞれが中山選手の分もプラスアルファの役割を果たしてくれて、ステップアップできたと思います。ですので今日の勝利にはこれまでとは違った意味がありました。そういった意味で本当にうれしい勝利です。たとえば今日は、今季最初はB3のチームの練習生で秋田にも当初は練習生として来ていた船山選手が、試合の中で成長したプレーをみせてくれました。中山選手に限らず、シーズン終盤のこの時期に誰かが欠場することはあり得ると思いますが、そのときに選手たちがお互いに助け合うことで勝ち切ることはできると思います。
(あれ、秋田の練習生だったの?笑)
彼は20分にもわたってハピネッツのリングを守り、ペップから賞賛された。
この成長ぶりは、予想以上だ。
試合に十分出れるハピネッツに来れたことは船山にとってラッキーであった。
他のチームで試合に出るとしても外国籍とマッチアップするなんてことは100%なかった。
つまり
船山は、
自分より高いレベルに挑めるハピネッツの環境と、成長の可能性がマッチした。
これが彼の成長の理由だ。
人生で大きなラッキーだと思う。
そういうことで今無名から成長しまくり船山君なわけである。
これから残りの試合どう成長するのか楽しみにしているハピネッツブースターは多いのでないか。
今後も活躍を期待しよう思う。
オフェンス何にも出来ないけどね…
チャンスがあったら、もっと積極的に打って!
オフェンスの第一歩は自分を信じることだぞ!